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a IESE class of 2014, strategy consultant has focused on emerging economy and innovation management writes about learning from MBA, feeling from daily life, with photography. Twitter : @dsaga


by dsaga
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サーバントリーダーシップ入門

サーバントリーダーシップ入門_e0019200_0305372.jpgサーバントリーダーシップ入門
金井 壽宏 (著), 池田 守男 (著)

詳細は後ほど

#理論パートを読み終えたところだがすんなり頭に入ってくる内容。自分になじみやすい考え方なのかもしれない。部分的には自分が(一部意図せず)心がけてきたことのように感じる(少々おこがましいが)。自分の未整理の部分が整理されていくようで読んでいて清々しい。

[1/17 0:09更新]
昨年プロジェクトのマネジメントに手を伸ばしてから、自分の価値、リーダーシップ、チームのパフォーマンスの最大化、モチベート、コーチング、マネジメントetc...キーワードで括ってしまうとありきたりなものになってしまう(私の意図が浅いのか語彙が貧しいのか。。)が、ずっと頭の中をぐるぐるまわっていた。どうすることが最善なのか、迷っている自覚も無い程走っていた。カーリーは自分に正直に、率直にというメッセージをくれたが、その正直になるべき自分の軸もぶれてしまうような状況であったのかもしれない。

そんな自分を年末年始に振り返りつつ本を読みあさっていてピンときたのがサーバントリーダーシップという考え方だった。理論の整理と、モデルとして資生堂の池田さんが取り上げられており、インタビューや彼の考え方がまとめられている。

われわれは、本当に信頼できる人でなければ、喜んでついていきはしない。その信頼の中身が、誠実さだったり、優しさだったり、場面によっては有能さであったりする。それでは、どういう人であれば心から信頼できるのか。それは、自分のことを本心から思ってくれる人だろう。自分に尽くしてくれる人のためになら、人は喜んでついていくのではないだろうか。
もしも、人に尽くす人のことを「サーバント」、と呼ぶとしたら、使う言葉としてはドキッとするかもしれないが、サーバントこそがよりよいリーダーになるという発想が、ここから生まれる。
サーバントになるということは、下手に出て召使いのように振舞うことではけっしてない。なんでもいいから相手に尽くすというのでもない。「ミッションの名の下に奉仕者となる」という高貴な面が、非常に重要なのだ
スピアーズによる10属性
1. 傾聴(Listening)
 大事な人たちの望むことを意図的に聞き出すことに強くかかわる。同時に自分の内なる声にも耳を傾け、自分の存在意義をその両面から考えることができる。
2. 共感(Empathy)
 傾聴するためには、相手の立場に立って、何をして欲しいかが共感的にわからなくてはならない。他の人々の気持ちを理解し、共感することができる。
3. 癒し(Healing)
 集団や組織を大変革し統合させる大きな力となるのは、人を癒すことを学習することだ。
 欠けているもの、傷ついているところを見つけ、全体性(wholeness)を探し求める。
4. 気づき(Awareness)
 一般的に意識を高めることが大事だが、とくに自分への気づき(self-awareness)がサーバント・リーダーを強化する。自分と自部門を知ること。このことは倫理観や価値観ともかかわる。
5. 説得(Persuasion)
 職位に付随する権限に依拠することなく、また、服従を強要することなく、他の人々を説得できる。
6. 概念化(Conceptualization)
 大きな夢を見る(dream great dreams)能力を育てたいと願う。日常の業務上の目標を超えて、自分の志向をストレッチして広げる。制度に対するビジョナリーな概念をもたらす。
7. 先見力、予見力(Foresight)
 概念化の力とかかわるが、いまの状況がもたらす帰結をあらかじめ見ることができなくても、それを見定めようとする。それが見えたときに、そうはっきり気づく。過去の教訓、現在の現実、将来のための決定のありそうな帰結を理解できる。
8. 執事役(Stewardship)
 執事役とは、その人に大切なものを任せて信頼できると思われるような人を指す。より大きな社会のために制度を、その人になら信託できること。
9. 人々の成長にかかわる(Commitment to the growth of people)
 人々には、働き手としての目に見える貢献を超えて、その存在そのものに内在的価値があると信じる。自分の制度のなかの一人ひとりの、そしてみんなの成長に深くコミットできる。
10. コミュニティづくり(Building Community)
 地域のコミュニティから大規模な制度に活動の母体がうつったのがここのところの人間の歴史だが、同じ制度の中で仕事をする(奉仕する)人たちの間に、コミュニティを創り出す。
経営やマネジメントにまず求められるものは、合理性であり、数字であり、科学である。しかし、それだけではうまくいかない。何事でもそうだが、「目に見えるもの」のみならず、精神や理念など数字では計れない「目に見えないもの」を尊重しなければ、著しくバランスを欠いてしまい、結果的に立ち行かなくなる。
周りに気を配り、思いやることは、お互いの立場を察し合う想像力と、相手にわかりやすく伝える表現力がなければできない。

by sagad | 2008-01-10 00:31 | Book