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a IESE class of 2014, strategy consultant has focused on emerging economy and innovation management writes about learning from MBA, feeling from daily life, with photography. Twitter : @dsaga


by dsaga
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成長を実感する/しないという話

自分が成長している実感がわかないという話を聞いていた。2nd termの期末試験後の帰り道に。考えてみた。確かに感じづらいと思った。理由は2つある。
・成長を感じる余裕・場がない
・成長を測る物差し自体がupdateされる過程にいる

自分が成長している実感がわかない。それはおそらく今は成長を感じる余裕がないからだ。そして成長を感じる場がないからだ。日々のクラスと勉強は勿論、それらに加えて、コンペティションでありカンファレンスであり就職活動でありその他もろもろのイベントでありに参画していたら時間はあっという間に過ぎる。それに加えて前回書いたように2nd termはチームでのアサインメントが多いのだ。スケジュール管理も難しくなる。

というのがルーティンになるのだ。自分の成長を確認する、振り返る時間をつくるのは難しいだろう。


自分が成長している実感がわかない。それは成長を測る物差し自体をupdateする過程にいるからだ。多くの人がMBAに来る前には企業に所属していた。そこでは成長を測りやすい。組織から期待される目標があるからだ。これを無自覚に自身の目標を混同すると危うい、しかし自分の状況にかかわらず組織からの目標は存在するわけで、ある意味ひとつは一貫したものさしがある。その達成度合い(結果指標)は勿論、そのために自分が何をしてきたのか成功経験・失敗経験を振り返ることもしやすいだろう。

MBAにも勿論各人目的を持ってきている。少なくともエッセイを書く中で短期・中期・長期のキャリアゴールでありWhy MBAという話は考えているだろう。しかし実際に上記のようなMBAの生活に身を置くと、ゴールを描く自分が変わることはままある。置かれる環境がかわる、自分へのInputがかわる、自然とOutputも変わるだろう。

Outputベースで動くという考え方は勿論ある。しかしMBA留学を経験する前に描いたゴールに固執する必要もないだろう。こうした、自分の目的を達成する手段としてのみならず、その目的さえもUpdateするようなTransformationalな経験にできる機会であると思う。

ということで、自分の成長を測るものさしが、振り返る余裕のつくりづらい日々の中でUpdateされる過程にいるのだ。成長を感じるのは難しいだろう。


とは言え振り返る時間はつくった方がいいかなと思う。面白いもので振り返る時間をつくれば、自分が何を得たか探すようになるし、それで見つからないと普段からそういうものに気づこうとし始める。後から振り返れば全く異なる意味を持つ点であっても、そうやって日々の中で意味合いを見つけながら生きていくというのは面白いものだ。

おそらくMBA受験を経験した多くの人がエッセイを書く過程で自分のこれまでの人生でおとしてきた点を洗い出し、そこから自分が本当に好きなことはなんであったのか、やりたいことはなんであったのかを紡いできたと思う。そうして自分だけのWhy MBAを見出して留学を果たしていると思う。そのプロットの中で、これまで見向きもしなかった何気ない自分の行動が輝き出す瞬間というのがあったのではないかと思う。

これは留学準備に限らない。人生に共通することだと思っている。今経験したことの解釈は、解釈する自分が変われば自ずと変わる。ただ、何もしていなかったら、解釈する対象がなかったら、それは叶わない。

振り返る時間をつくるのと同時に、成長を実感するしないに関わらず、自分がやりたいと思ったことはすべてやる。やりたくないと思ったことには、そこがuncomfortable zoneだと思ってあえて飛び込んでみる。そんな、限られた時間の中で目一杯自分の人生に点をうち続けるというのも大切な考え方かなと思う。
by sagad | 2013-03-26 09:07 | MBA